声と言葉は いつ だれが どういうふうに だれに向けて? そういった事無しには 何も言えないよな 何とも言いようがないよ 俺は誰に言葉を発しているんだろう? それはきっと俺だよな ほしいもんは無いんだよ ほんとに無いの でも生きていきたいねー ばっはっ…

ぼくたちは夜の海をよく見にいってた 砂浜ではなく防波堤で、うねる波をただ眺めるために 僕は暗くて静かな場所が好きだ じぶんの指先さえ見えなくなるような漆黒が好きだ 反射音の一切無い、じぶんの吐息すら耳鳴りにかき消されるような静寂さが好きだ じぶ…

俺にはコトバは無い ない しゃべるような事はない いろいろなものが 俺のそばのいろいろなものが 俺のなかのいろいろなものが バランスを崩し 崩壊寸前で 一部はもう既に壊れている ただ もう終わりだ とかはあんまり思わなくて また作るんだと そう思う わ…

 朝の気分

朝日を見たぜ 輝く空を 冷たく乾いた空を タバコを吸っていると バスの中の女学生と目が合ったぜ 君はどこへ行く? そしてオレは? 行きたい 生きたい 遠くへ行きたい 遠くまで生きたい この世界の中で笑うってことはどういうこと? 生の歓喜を味わうって?

 ベルリン天使の詩

アライグマの目をもった天使 世界を見る まっすぐ そこに新月が光を使わし 目線の先に新しい景色を届ける その視線の先には誰がいる? 子供は子供だったころ 子供だった 子供は子供だったころ 大人の考えていることがわからなかった いや わからない大人が怖…

 美しいとは

涼しげな風が吹き続ける丘のうえで 緑の隙間から君の瞳に太陽の光があたるのが見えた そっと近づいてマツ毛が光るのを見た 君の産毛が金色に輝くのを見た 茶色の君の瞳が 太陽の光を何重にも複雑に反射させて 僕の心の中に染み込む この一瞬は時間を超えてる…

 シーズン

冷たい風 コトバも冴える 君のテスト飛行にまだ着いて行ってあげてない 1から10まで数えた その次は? 1997.May 帰ってくるまでに ホットココアを用意しておこう 2007.April 追記

 忘れてしまいなさい

窓から外を眺めると あぁぼくはいま空を飛んでいるんだと気づく 見た事のない形の屋根がたくさん 赤いのと青いのと あなたは「スイマセン」と謝る そんな必要ないよ 忘れてしまいなさい あんなことも こんなことも 全て 忘れてしまいなさい さぁそろそろまた…

 恋

この世の中にこんなことがあるなんて! あなたはまるで僕のマリア様だ! あなたは僕のイエスキリストだ あなたは僕の土星だ あなたは僕のグランドキャニオンだ もしもあなたが僕の腕の中に落ちてきたりしたら 僕はきっと狂ってしまうよ! 古い記憶は全部化石…

恋愛とは肌に触れ、匂いを嗅ぐことだと思い出す。

僕の中でいろいろなものがぐるぐると回り そして混ざる 赤に黄色が混ざり 青に緑が混ざる 黒になり 白になる 僕が手を伸ばしてそれに触れようとした時に それが何色なのかを考える それは無意味だ それはずっと変わり続けるものだから ただ手を伸ばせば それ…

 メロン

メロンがあれば それを食べる 艶やかだと つぶやきながら しばらく眺める みずみずしいということは こういうことかと 眺めながら つぶやいてみる あなたの肌に ふれたいな 僕に水をください 液体をください なめらかなものをください 欲望を成就させるよう…

 生まれつき

なんでだかはわからないけど 僕は生まれつきの詩人なんだ 彼女の声 僕の声 イクときの声 彼女が本当は言いたいのに 言えない声 そういうのは毎日違う だけども聞いておくれ 僕は君の欲望を軽蔑したりなんかしないよ ナチュラルって言葉が好き それって生まれ…

 森

並木道の天井からこぼれる影が 砂利道に緑色の絵の具をこぼしていく その中を私の姿が 影絵のようにゆらゆら 足どりは軽い 森の精はそっと私の頬に触れる 私は誰に出会うのだろう 私はまだキスだってしたことない 丘の切り株に腰を掛けて 町の姿を眺める あ…

 悲しみを帯びた金属

僕の体の中に流れている血と 君の中に流れている血は 同じもののはずなのに 何故僕らはこんなに違うのだろう? 歯の周りについた ピーナッツバターを舌で舐め取る ちょっと顎をさすって 興味がないふりをして空を眺める 僕は自由でいるために 沢山の代償を支…

海に住みたい

今日は海へ行ってきました 海の中に立って 海の風に撫でられて 海の香りを嗅いで 太陽の光が 波と風に反射して きらきらと 僕の体をつつんでいました そして僕のハートは 少しだけ夏の色彩を帯びて 薄いガラス瓶のようなブルーに染まりました ハートは一瞬鳥…

焚き火

[この気持ち]をどうしてあげたらいいのかね 「消えてしまいなさい」って 何度も言ってみたけども 言うこと聞かないやつだ 伝えても受け止めてもらえなかったのは 僕の責任だから 消えてしまうまで僕の中にいたらいい 君がそこで焚き火を続けるなら 消えてし…

貴族

音がどんどんと大きくなってくる 今1cm前にあったものが 0.05秒後に15cm左にある 左胸から全身の末端にかけて 同心円状にさざ波がひろがっていく 枯れ葉が今 君の好きな樹からはがれ落ちる瞬間をみた? あのこは 自分自身から抜け出したいと思っている 精液…

俺は誰だろう 俺は俺って そんな簡単にことは運ばないよ ピーナッツバターよりもミルク そして明日はどこにいこうか 君の瞳を観察する すごく注意深く ちょっとした異変を感じたり 穏やかな湖に飲み込まれたり 時は今止まり 俺はおれでなくなる 無限の素粒子…

声と言葉

こえとことばは 空気をふるわせて 君にとどくはず ぼくのくちから 夜が明けるまであと5時間 寒いときはもっとこっちにおいで 僕ら二人以外だれもこの世界にいないんだから 僕らは僕らの世界中の隅々まで旅をしてきた ずっと遠くからここまで ちょっとだけた…