かたつむりの味のような
奇蹟の痕跡のような
無意味さ
それを手に僕は歩く
聖者のように
狂人の日記としてここに


解体された言語
解体された精神
形を成さない生き方と思想、もしくは思想と生き方


無意味さ


どこまでも
どこまでも歩いて行け


たとえ何処にも辿り着かないとしても
ここは何処でもなく
いまはいつでもない


気付くな
知るな


ただ触れる
そっと
もう俺には鼻がない
匂いや味はもう何処かに忘れてきてしまった


帰れない
その事はよくわかっている
ただ先へ