声と言葉
こえとことばは
空気をふるわせて
君にとどくはず
ぼくのくちから
夜が明けるまであと5時間
寒いときはもっとこっちにおいで
僕ら二人以外だれもこの世界にいないんだから
僕らは僕らの世界中の隅々まで旅をしてきた
ずっと遠くからここまで
ちょっとだけため息をついて
ベンチに腰掛け
日の出を待つ 今日も
この世界で柔らかいのは君だけだな
残念ながらぼくは塩の単結晶のように痛みがあるね
準備があるわけじゃないけど
それを受け入れるのは今日だね
peaceという名のトロッコが来た
できる限りの荷物をのせてしまおう
重たいものや 尖ったものから先にね
僕らの代わりに彼が引き受けるんだ
だから今日は彼のために祈ろう
ほかの何かではなく
ただ世界が眠る夜と 安らかな夢を