悲しみを帯びた金属

僕の体の中に流れている血と
君の中に流れている血は
同じもののはずなのに
何故僕らはこんなに違うのだろう?


歯の周りについた
ピーナッツバターを舌で舐め取る
ちょっと顎をさすって
興味がないふりをして空を眺める


僕は自由でいるために
沢山の代償を支払ったつもりだったのに
まだ足りないというの?


アルコールランプの上のアルミホイルのような気分だよ
燃える金属だぜ


僕は未だに灰皿の気持ちを考えたことがないって気付いたけど
それはどうでも良いことだな


ただ夜中の灰皿はちょっとだけ寂しげだよ


忘れ去られるのは悲しいね