銀河鉄道 廃止のお知らせ


手のひらの皺を眺める
じっと
もう少しじっと


流れる感じで
記憶がずれていく
ずっと
ずっと遠くまで


エジンバラまで
ウズベキスタンまで
ツヴァルまで
セントビンセントグレナディーンまで


こころの中心にある
鉄の柱を発見する
その細い鉄の柱にそっと触れてみる
冷えきっているね
かわいそうだな


「あなたの手は誰も幸せにできない手なんだよ」
コトバを真空パックにして
倉庫の棚にひとつづつ並べていく


「あなたの持っている能力は誰も求めていない能力なんだよ」
そんなコトバたちを



むかし
空き瓶に入れて海に流した手紙には
何を書いたのか覚えてないな


そもそも僕はそんな手紙を本当に書いたのかな?


全部夢なら
そろそろ覚めるはずさ
もうすこしで朝だ