I’m a man.


ちょっと仮眠を取ろうと思った。
だけども仕事で目が冴えてしまってるな。
気持ちを落ち着けよう。
どうやって落ち着ける?
僕は何に柔らかさや優しさを感じる?



自分の中を隈なく捜索してみる。
僕は女性にしかそういった種類の感情を感じていない。生活の中では。
そして女性なら誰だって良いって訳でもない。
何だろう?
僕は女性に何を求めているのだろう?
恋人?
友人?
母親?
姉?
妹?
これは正直に答えておくべき問題な気がするよ。
「そのすべて」が僕の用意していた答えです。
だから僕の恋愛は上手く行かないのかもしれない。
でもしょうがないよ。
これは嘘をついてもしょうがない種類の設問なんだ。
解答を導く方法は僕にはひとつしか思いつかない。
「ただ、こういう言葉を発するときはいつだって正直でいよう、誠実でいよう。」
そういうルールがいつ頃からか(そしてそれは生まれつき)僕の中にある。


僕は人生でセックスをした女性は何人かいたけれども、
射精まで辿りつけた女性は三人しかいない。
四人目が見つかるのまでは暫くかかりそうだという予感が
僕の胃と心臓の中間くらいの位置にもやもやした姿で据えられているのを感じる。


こういった話を効率で語ろうというような感性は
僕には最初から無かったものだ。
「備わってない」とか「欠けている」というワードで表すのはふさわしくないように感じる。
「無い、無かった。そして今も無い。」そして僕はそういう自分に欠落を感じたりはしない。


僕は思う。
人間の感情を言葉で現そうとする事の難しさ。
言語はいつもシンプルであるべきだという理想と労苦を抱えているように思う。
そして人間はいつも真実性に辿り着こうと複雑さの中を漂って生きていく。
言語も人間もそのクレバスを越えたいとお互いに思いながらも
そのお互いの役割を手放す事ができない。


僕は今現在、こういったフリクションに対する解答を持つ事に成功していない。
でも、だからこそ思う事もある。
大きな物語を描きたい。
僕を包むような。
ひょっとすると僕以外の人を優先して包むような。
もっと言うと人間以外の感情までも見つめるような。
そういう事が僕の今日の言葉なのでした。


I'm a man.
I'm a woman.
I'm a human.


最後にやはり、I'm a man.
おやすみなさい。