デカダンス


今日はまた自分に負けてしまった


そしたら明日自分に勝つのは
今日の2倍難しくなる


あさってになれば4倍だ


僕がこうやって書いている日記は
インターネットにとってはただのノイズだと思うけども
ノイズの中から価値が現れるような
そういう成熟がこの世界にも
いつかはやってくるんだと
そう思う


叙情は全部ノイズだってば


ここからはヨーロッパに降り積もった
デカダンスの澱が美しく見えるような


そういうノイズの堆積に
女子大生が憧れて留学するのが流行っていたのは
つい何年か前のことだよ


日本という国に降り積もった澱を見ようと思えば
きっとアジアということになるだろうし
それ以前に琉球アイヌのこと
農耕の人と狩猟の人
穀物食の人と肉食の人


アイヌ文化に興味を持つようになって
ネットで分かる範囲で調べてみたけど
そこにはテクストというものが
予想をはるかに超えて少ない
だけどもイマジネーションを掻き立てるような
そういう堆積はあって
たぶんそれが
白土三平とか
そのへんの方々が美意識として
一度フラグ立てをされてて
そのままになっているんでしょうか
そんな気がしました


だけども
考えてみれば
この国に平民といういものが産まれるまで
どれだけの人々がテクストに関わってきたのだろうか


この国の美意識を「雅び」なものから開放するべきだったひとが
今はもうみんないなくなってしまったんだけども
いつか僕らの子供たちが
僕らが想像しなかったような考え方で
そういったことに挑戦してくれると思う


そのときにはそういった事柄は
ブリーチされて
標本となっているんだろうね


それで構わないと思うよ
僕は今日もこうやって
インターネットに澱をつみあげていくのです


いつか君がこの文章を見つけてくれるのを想像しながら